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アフリカの絵本、最初に読むならこの絵本

 こんにちは!今日は仕事が思うように進まずに、先程までしなびていました。夜遅くまで働くと悩みが次々と浮かんでしまって結局、早く寝た方がよかったりするのですが、夜は悩むのをスパッとやめるのがどうにも下手。今日はこのブログを書いている間に、ほどよい睡眠に襲われて、スカッと寝よう。

 

 それでは本日紹介するのはこちらの絵本です。

 

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 『アフリカの音』

 沢田 としき 作・絵

 

 沢田 としきさんは、アフリカにあるエンザロ村に図書館を作った日本人メンバーのひとり。そのことを知ったのは、『エンザロ村のかまど』という絵本でさくま ゆみこさんの紹介文を読んだことから。

 

 「アフリカ子どもの本プロジェクト」を立ち上げているのを本で知ったのですが、HPがありました。アフリカの児童書や絵本は、今回紹介する絵本をきっかけにいくつか読むに至っていますが、こんなに本があるんだと、知らずにいた道が突然目の前に現れた気分です。

africa-kodomo.com

 

 日本人が海を越えた遠い場所で、人々にかまどを伝え、それが今の暮らしに役立っているのだそうです。このように文化が行き来していることも知らなかったです。知らない尽くし。『アフリカの音』の絵本でも、なにがおくりものであるかを考えたときに、単純に音そのもの、そして音を作り出す楽器へと目線を進めていたところ、『アフリカの太鼓で踊ろう』(柳田 知子・著)を読んで、考えもいなかったことを知りました。

 

 タイトルに音楽という言葉が使われていないことが、なんだか後から響いてきます。しかも、もう一度絵本を読み直したら、本にあったことが絵本の中にも書いてあることに気が付きました。言葉の意味は取り方ひとつ、もうひとつあることも気が付かずにいることに、どうしたかというと、落ち込みました。

 

 実際にアフリカにも行ったことのある沢田 としきさんの絵は、他に描かれた日本の絵本でみるよりも、持ち前の優しさにアフリカの暑い日差しが加わったようです。

 

 日本人と括ってよいのか、自分の感覚だけなのかもしれずですが、小さい頃は、家の裏の栗を近所の人たちと拾ったり、児童館で年齢関係なく誰かと遊び、地域の集まりでどんど焼きをしたり、地元のお祭りに遊びに行ったりと、その土地のコミュニティーに小さい頃は自然と参加していたことが、この絵本を通して思い出されます。

 

 大人になると、すみません、ちょっと引きこもりがちな上に一人行動が増えてそういう場所の輪を感じる機会はめっきりで、たまに旦那さんの実家に帰ると場所の輪があるなぁと思ったりする状況です。

 

 そういうものを羨望の目でみるようになってしまったなぁと、心の中でぶつくさぼやいています。

 

 場の輪というのは、吸引力のある強い人がいて、その人が引っ張っていくというアイドル的な集まりではなくて、いろんな人がいて、その輪を乱さずに助け合っている謙虚なもの、を想像します。

 

 私自身は、場の輪に憧れるのにそれ以上にマイペースでいたいがために、向かない(大人げないとも言う)場所だなぁと考えてしまうので、やっぱり、ある程度の謙虚さ、もしくは相手を慮る、必要以上に探り合わない距離感、といったものが必要なのだと思います。良くも悪くもいろんなことがあると思いますが、地域のコミュニティーの中での一部、といった暮らしが自分の根底にあって、その根底から外側の世界を見て、いろんな考えが巡っていることは確かです。例えば、外国人と仕事をしていたときに、メールで、こちらに向かってNOをストレートに言葉にするのを見て、自分は日本人相手に同じ風には言えないなぁと思うことがありました。つい表現を柔らかくしようと苦心してしまいます。

 

 そうした日本人が日本人らしさを感じやすい部分を意識してみると、この絵本を読んでみたときに、通じる部分があることを感じられるんではないかと思っています。

 

 日本人が描いたアフリカの風景、というと目線が偏っているように聞こえてしまうかもしれませんが、個人的には、日本人とアフリカ人が同じもので感じ入っているというのを知って、アフリカが近くに感じるようになると思うのです。

 

 物がどんな工程で作られているのか背景を知ること、丁寧な手作業、自然の恵みへの感謝、空の移り変わり、みんなが輪になること、日本人の目を通して描かれているからこそ、そうした気づきが絵本の中につまっているのだと思います。

 

 なので例えば、日本人の子どもが初めて読むアフリカに関する絵本がこちらであれば、きっと子ども心にも共感できるもの、感じ取れるものがあって心に残るのだと思います。『ちびくろさんぼ』のようなユニークな物語はそれはそれで忘れられなくなりますが、せっかく読むのなら心が惹かれる物語を読んでほしい。大人にとっても、知識としてアフリカを知る前に、日本人の目を通したアフリカというものを入口にするのもありなのではないかと思います。

 

 さてさて、10月のテーマの本はあと1冊。はやいですね。11月の本棚テーマは寒くなってくる季節に向けてぬくぬくとした気持ちになる本を集める予定です。では、明日は(多分)早起きして仕事頑張ります!次回もどうぞよろしくお願いします。

 

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【おでん文庫】10月のテーマ ”おくりもの" - おでん文庫の本棚

 

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