こんにちは!ばったばったのここ最近なのですが、本が読めてブログの記事が書けて嬉しいです。小さい歩みですが、ブログの記事がもうすぐ100本を迎えるので引き続き踏ん張っていこうと思います。
さてさて本日紹介をするのはこちらの本です。アイスランドに興味が膨らむきっかけとなったお気に入りの一冊です。
島村 英紀 著
アイスランドというと、アイスランドのことを初めてSNSで投稿したときに、アイルランドと打ち間違えたことが思い出されます…。アイスランドと言い出したきっかけとなったのは『Ástarsaga úr fjöllunum』(邦題『女トロルと8人の子どもたち<アイスランドの巨石ばなし>』)という絵本からでした。
アイスランドの想像が膨らむトロルの物語 - おでん文庫の本棚
当時はアイスランドという国のことを知る機会がなかったため、この絵本で描かれているアイスランドの自然風景をみたときに、雪が降り積もった山は想定内でしたが、緑のじゅうたんが広がっている風景が目に入ったときに、自分の思い違いにハッとなったものでした。
アイスランドについて知らないことばかりだったのが、今では(ちゃっかりと)いつか行ってみたい場所のひとつとなっています。人類が月へ初めての到達を目指していたころ、月に降り立つときの予行演習の場として選ばれたアイスランド。硬貨には海の生き物が描かれ、地表にひょっこり現れた地球の割れ目があり、間欠泉、滝、温泉、火山と共に暮らす人々。
本のタイトルから想像していた自然科学の厳つい内容ではなく、人々の生活に著者が入り込んでその様子をスケッチしているおかげで、アイスランドという土地の特徴とそこにからめた人々の暮らしが想像しやすくなっています。火山、温泉など日本と共通点を比較して書かれていることも理解の助けになっています。
そして嬉しいことに、本の中で触れていたバトナ氷河の下にある火山の噴火について調べてみようと検索をしたら著者のHPを発見しました(更に後になって本にHPのアドレスが書かれていることに気が付きました)。本に収録されていない写真が多数掲載されていてありがたいです。
しかし今回、おでん文庫の本棚にこの本を置くということで久しぶりに読み直しをしたのですが、前回ほんとにこの本を読んでいたのかと疑うくらい、記憶に残っていたのがほんの一部の内容のみで、今になって内容が頭に入ってくる箇所がいくつかありました。
この何かと何かが繋がる感覚、本を読む機会が増えていくと共に感じることが増えてきた気がします。それがどうしたかというと、言葉から想像を働かせようとするようになってきた気がするのです。
例えば少し前は、地球の直径がおおよそ1万2千キロメートルで、円周がおおよそ4万キロメートルなんて言葉が出てきても、言葉をつらでしか見れなかったのですが、少し前に宇宙に関する本を読んでいて、地上から百万キロを超えたら宇宙とみなされることや、地球から月の距離(忘れた…)など、距離に関するさまざまな数字が並べられてしかもとてつもない規模にロマンを感じながら読んでいたら、少しずつ距離を想像して認識しようとする気になってきました。
火山についても、『火山はすごい』の本を読んだときには、専門用語を覚えることを諦めてただ楽しく読んでいたのですが、その後に『地震と火山の島国』を読むと、前回は分からなかった火山の噴火のときの溶岩や灰がもたらす被害の深刻さを文字から広げて想像していました。
また、繋がるとは思ってもみなかったデンマークに関する本を思い出すきっかけもありました。
この繋がりというのが、球がピン、ピン、ピンとはじかれて壁にぶつかりながら転がっていくときのようなちいさい衝撃をもたらして、目がぱっと開かれるようなイメージです。
自分のことを知っている人なら分かるかもしれませんが、物覚えがあんまり得意ではなく、通り過ぎれば漠然とした記憶にしか残らず、本を読んでいる割に書いてあることの説明は出来ないわで、傍からみたら「なんでそれで本を読んでいるの?」と尋ねたくなりそうな状態なんですよね。
そういうモヤモヤを抱えていたのが、最近ちょっと考え方が変わってきた気がします。『せいめいのはなし』の本を読んだのも、変化をもたらしたきっかけのひとつなんだろうなあと思いますが、点としては存在しているが動かない球たちをピンッと動かせるとよいのだなと感覚的にですが思い始めました。このことについては、どこかのタイミングで丁寧に記事にできたらなあと思います。
読んだ本がどこでどう繋がるのかは読んでみないと分からないので、まずは興味を持つことが出来て、自分が読みたいと思える本を手に取ることが大事に思います。また専門的な本へ絞り過ぎずに手に取るのもよいかもしれません。アイスランドの本、宮沢賢治の『グスコーブドリの伝記』の火山、火山専門の本、浅間山の絵本など、それぞれの本からまた興味が広がるので、尽きない楽しさが続いてくれます。
補足となりますが、今回紹介している本を出版をしているのは、児童文学を読むのにお世話になっている岩波書店です。”岩波ジュニア新書”という、小中学生から大人世代まで、幅広く読める入門新書を出しているのだそうです。今回の本が読みやすく内容も充実しているので、他の本もこちらを頼りに探してみたいです。
おでん文庫の1~4月の本棚テーマ”おうちの本棚”も気が付けばあと1か月となりました。残りの期間も引き続き、どうぞよろしくお願いします。
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